「 教行信証 」 一覧

『教行信証』行巻13

 『涅槃経』(聖行品)に言わく、「善男子。実諦は名づけて「大乗」と曰う。大乗に非ざるは「実諦」と名づけず。善男子。実諦は是れ仏の所説なり。魔の所説に非ず。若し是れ魔説は仏説に非ざれば、「実諦」と名づけ ...

『教行信証』信巻14

 光明師(善導)の云わく(般舟讃)、「唯恨むらくは、衆生の、疑うまじきを疑うことを。浄土、対面して相忤わず。弥陀の摂と不摂を論ずること莫かれ。意、専心にして回すると回せざるとに在り。乃至 或いは道わく ...

『教行信証』真仏土巻02

 仏、阿弥陀仏の光明の極善なることを称誉したまう。「阿弥陀仏の光明は極善にして善の中の明好なり。其れ快きこと比無し。絶殊無極なり。阿弥陀仏の光明は清潔して瑕穢無し、欠咸無きなり。阿弥陀仏の光明は、殊好 ...

『教行信証』化身土巻 - 本11

 次に像法千年の中に、初めの五百年には、持戒、漸く減じ、破戒、漸く増せん。戒行有りと雖も証果無し。  故に『涅槃』の七に云わく、「迦葉菩薩、仏に白して言さく、「世尊。仏の所説の如きは四種の魔有り。若し ...

『教行信証』行巻14

 『浄土論』(論註)に曰わく、「「何者か荘厳不虚作住持功徳成就。偈に「仏本願力を観ずるに、遇うて空しく過ぐる者無し。能く速やかに功徳の大宝海を満足せしむるが故に」と言えり。」(論)「不虚作住持功徳成就 ...

『教行信証』信巻15

 「仮」と言うは、即ち是れ聖道の諸機、浄土の定散の機なり。  故に光明師(善導)の云わく(般舟讃)、「仏教多門にして八万四なり。正しく、衆生の機、不同なるが為なり」と。  又云わく(法事讃)、「方便の ...

『教行信証』真仏土巻03

 又言わく(徳王菩薩品)、「不可称量・不可思議なるが故に名づけて「大般涅槃」とすることを得。純浄を以ての故に「大涅槃」と名づく。云何が純浄なる。浄に四種有り。何等をか四とする。一には二十五有、名づけて ...

『教行信証』化身土巻 - 末

顕浄土方便化身土文類六 愚禿釈親鸞集  夫れ、諸の修多羅に拠りて真偽を勘決して、外教邪偽の異執を教誡せば、  『涅槃経』(如来性品)に言わく、「仏に帰依せば、終に更た其の余の諸天神に帰依せざれ」と。略 ...

『教行信証』(きょうぎょうしんしょう)

『教行信証』とは、元仁元(1224)年頃に書かれた親鸞聖人の著作です。正式名称は『顕浄土真実教行証文類』(けんじょうどしんじつきょうぎょうしょうもんるい)です。全6巻からなる浄土真宗の根本聖典です。法 ...

『教行信証』行巻15

爾れば、大聖の真言に帰し、大祖の解釈に閲して、仏恩の深遠なるを信知して、「正信念仏偈」を作りて曰わく、 無量寿如来に帰命し、不可思議光に南無したてまつる。 法蔵菩薩の因位の時、世自在王仏の所に在して、 ...

『教行信証』信巻16

 爾の時に、大医、名づけて「耆婆」と曰う。王の所に往至して白して言さく、「大王。安んぞ眠ることを得んや不や」と。  王、偈を以て答えて言わまく、乃至 「耆婆。我今、病重し。正法の王に於いて悪逆害を興ず ...

『教行信証』真仏土巻04

 云何が一名に無量の名を説くや。猶、涅槃の如し。亦「涅槃」と名づく。亦「無生」と名づく。亦「無出」と名づく。亦「無作」と名づく。亦「無為」と名づく。亦「帰依」と名づく。亦「窟宅」と名づく。亦「解脱」と ...

『教行信証』化身土巻 - 末02

 爾の時に諸龍、佉羅坻山聖人の住処に在りて、光味仙人を尊重し恭敬せん。其れ龍力を尽くして、之を供養せん」と。已上抄出  『日蔵経』巻第九に「念仏三昧品の第十」に言わく、「爾の時に波旬、是の偈を説き已る ...

『教行信証』教巻

顕浄土真実教文類一 愚禿釈親鸞集  謹んで浄土真宗を案ずるに、二種の回向有り。一には往相、二には還相なり。往相の回向に就いて、真実の教・行・信・証有り。  夫れ真実の教を顕さば則ち『大無量寿経』、是れ ...

『教行信証』信巻

顕浄土真実信文類三 復有一臣名悉知義 昔者有王名曰羅摩害其父得紹王位 跋提大王 毘楼真王 那睺沙王 迦帝迦王 毘舎佉王 月光明王 日光明王 愛王 持多人王 如是等王皆害其父得紹王位 然無一王入地獄者  ...

『教行信証』信巻17

 又言わく(梵行品)、「「善男子。我が言う所の如し、「阿闍世王の為に涅槃に入らず。」是くの如きの密義、汝、未だ解くこと能わず。何を以ての故に。我、「為」と言うは一切凡夫、「阿闍世」は普く及び一切、五逆 ...

『教行信証』真仏土巻05

 善男子。常に「一切衆生悉有仏性」と宣説する。是れを「随自意説」と名づく。「一切衆生、不断不滅にして、乃至阿耨多羅三藐三菩提を得る。」是れを「随自意説」と名づく。  「一切衆生は悉く仏性有れども、煩悩 ...

『教行信証』化身土巻 - 末03

 『日蔵経』巻第十「護塔品第十三」に言わく、「時に魔波旬、其の眷属八十億衆と前後に囲遶して、仏所に往至せしむ。到り已りて、接足して世尊を頂礼したてまつる。是くの如きの偈を説かく、乃至 三世の諸仏大慈悲 ...

『教行信証』行巻

諸仏称名の願 浄土真実の行 選択本願の行 顕浄土真実行文類二  謹んで往相の回向を案ずるに、大行有り、大信有り。  大行は則ち無碍光如来の名を称するなり。斯の行は即ち是れ諸の善法を摂し、諸の徳本を具せ ...

『教行信証』信巻02

 至心信楽の本願の文、『大経』に言わく、「設い我、仏を得たらんに、十方の衆生、心を至し信楽して我が国に生まれんと欲うて乃至十念せん。若し生まれざれば、正覚を取らじと。唯、五逆と誹謗正法を除く」と。已上 ...

『教行信証』信巻18

 爾の時に、仏、諸の大衆に告げて言わく、「一切衆生、阿耨多羅三藐三菩提近づく因縁の為には、無かず、善友を先とするには。何を以ての故に。阿闍世王、若し耆婆の語に随順せずは、来月の七日、必定して命終して阿 ...

『教行信証』真仏土巻06

 『讃阿弥陀仏偈』に曰わく 曇鸞和尚造なり、「南無阿弥陀仏 釈して「無量寿傍経」と名づく。賛め奉りて亦「安養」と曰う。成仏より已来、十劫を歴たまえり。寿命、方将に量有ること無けん。法身の光輪、法界に遍 ...

『教行信証』化身土巻 - 末04

 『大方等大集経』巻第六「月蔵分」中に「諸天王護持品第九」に言わく、「爾の時に世尊、世間を示すが故に、娑婆世界の主大梵天王に問うて言わまく、「此の四天下に、是れ誰か能く護持養育を作す」と。  時に娑婆 ...

『教行信証』行巻02

 『悲華経』「大施品」の二巻に言わく 曇無讖三蔵訳、「願わくは我、阿耨多羅三藐三菩提を成り已らんに、無量無辺阿僧祇の余仏の世界の所有の衆生、我が名を聞かん者、諸の善本を修して我が界に生まれんと欲わん。 ...

『教行信証』信巻03

 光明寺(善導)の『観経義』(定善義)に云わく、「「如意」(観経)と言うは二種有り。一には衆生の意の如し。彼の心念に随いて、皆、之を度すべし。二には弥陀の意の如し。五眼円かに照らし、六通自在にして、機 ...

『教行信証』信巻19

 仏の言わく、「大王。善いかな、善いかな。我今、汝、必ず能く衆生の悪心を破壊することを知れり。」  「世尊。若し我、審らかに能く衆生の諸の悪心を破壊せば、我、常に阿鼻地獄に在りて無量劫の中に諸の衆生の ...

『教行信証』真仏土巻07

 何とならば、『大品経』の「涅槃非化品」の中に説きて云うが如し。「仏、須菩提に告げたまわく、「汝が意に於いて云何。若し化人有りて化人を作す。是の化、頗る実事有りや不や。空しき者なりや不や。」  須菩提 ...

『教行信証』化身土巻 - 末05

 爾の時に仏、月蔵菩薩摩訶薩に告げて言わく、「清浄士を了知するに、此の賢劫の初め人寿四万歳の時、鳩留孫仏、世に出興したまいき。彼の仏、無量阿僧祇億那由他百千の衆生の為に、生死に回して正法輪を輪転せしむ ...

『教行信証』行巻03

 『浄土論』に曰わく、「我、修多羅真実功徳相に依りて、願偈総持を説きて仏教と相応せりと。仏の本願力を観ずるに、遇うて空しく過ぐる者無し。能く速やかに功徳の大宝海を満足せしむ」と。  又曰わく(論)、「 ...

『教行信証』信巻04

 次下の文に云わく、「十方に各おの恒河砂等の諸仏有して、同じく「釈迦、能く五濁悪時・悪世界・悪衆生・悪見・悪煩悩・悪邪無信の盛りなる時に於いて、弥陀の名号を指讃して衆生を勧励せしめて、称念すれば必ず往 ...

『教行信証』信巻20

 爾の時に世尊、阿闍世王を讃めたまわく、「善いかな、善いかな。若し人有りて、能く菩提心を発せん。当に知るべし。是の人は則ち諸仏大衆を荘厳すとす。大王。汝、昔已に毘婆尸仏のみもとにして、初めて阿耨多羅三 ...

『教行信証』化身土巻 - 本

顕浄土方便化身土文類六 本 無量寿仏観経の意 至心発願の願 邪定聚の機 双樹林下往生 阿弥陀経の意なり 至心回向の願 不定聚の機 難思往生 顕浄土方便化身土文類六 愚禿釈親鸞集  謹んで化身土を顕さば ...



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