【仏教用語/人物集 索引】

『教行信証』化身土巻 - 末03

投稿日:1224年1月1日 更新日:

 『日蔵経』巻第十「護塔品第十三」に言わく、「時に魔波旬、其の眷属八十億衆と前後に囲遶して、仏所に往至せしむ。到り已りて、接足して世尊を頂礼したてまつる。是くの如きの偈を説かく、乃至

三世の諸仏大慈悲、我が礼を受けたまえ。一切の殃を懺ぜしむ。
法・僧二宝も亦復然なり。至心帰依したてまつるに異有ること無し。
願わくは我、今日、世の導師を供養し恭敬し尊重したてまつる所なり。
諸悪、永く尽くして復た生ぜじ。寿を尽くすまで如来の法に帰依せんと。

 時に魔波旬、是の偈を説き已りて仏に白して言さく、「世尊如来、我及び諸の衆生に於いて、平等無二の心にして常に歓喜し慈悲含忍せん」と。
 仏の言わく、「是くの如し。」
 時に魔波旬、大歓喜を生じて清浄心を発し、重ねて仏前にして接足頂礼し、右に遶ること三帀して恭敬合掌して、却きて一面に住して世尊を瞻仰したてまつるに、心に厭足無し」と。已上抄出

 『大方等大集月蔵経』巻第五「諸悪鬼神得敬信品第八の上」に言わく、「諸の仁者、彼の邪見を遠離する因縁に於いて、十種の功徳を獲ん。何等をか十とする。一には心性柔〔煗〕善にして伴侶賢良ならん。二には業報乃至奪命有ることを信じて諸の悪を起こさず。三には三宝を帰敬して天神を信ぜず。四には正見を得て歳次日月の吉凶を択ばず。五には常に人天に生まれて諸の悪道を離る。六には賢善の心明らかなることを得、人、讃誉せしむ。七には世俗を棄てて常に聖道を求めん。八には断常見を離れて因縁の法を信ず。九には常に正信・正行・正発心の人と共に相会まり遇わん。十には善道に生ずることを得しむ。是の邪見を遠離する善根を以て、阿耨多羅三藐三菩提に回向せん。是の人、速やかに六波羅蜜を満ぜん。善浄仏土にして正覚を成らん。菩提を得已りて、彼の仏土にして、功徳・智慧・一切善根、衆生を荘厳せん。其の国に来生して、天神を信ぜず、悪道の畏を離れて、彼にして命終して還りて善道に生ぜん」と。略抄

 『月蔵経』巻第六「諸悪鬼神得敬信品の第八の下」に言わく、
 「仏の出世、甚だ難し。法・僧も亦復難し。

衆生の浄信、難し。諸難を離るること亦難し。
衆生を哀愍すること難し。知足、第一に難し。
正法を聞くことを得ること難し。能く修すること第一に難し。
難を知ることを得て平等なれば、世に於いて常に楽を受く。
此の十平等処は、智者、常に速やかに知らんと。乃至

 爾の時に世尊、彼の諸の悪鬼神衆の中にして法を説きたまう時に、彼の諸の悪鬼神衆中にして、「彼の悪鬼神は、昔、仏法に於いて決定の信を作せりしかども、彼、後の時に於いて悪知識に近づきて、心に他の過を見る。是の因縁を以て悪鬼神に生まる」と。」略出

(化身土巻 - 末 は続く)

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