【仏教用語/人物集 索引】

『教行信証』真仏土巻04

投稿日:1224年1月1日 更新日:

 云何が一名に無量の名を説くや。猶、涅槃の如し。亦「涅槃」と名づく。亦「無生」と名づく。亦「無出」と名づく。亦「無作」と名づく。亦「無為」と名づく。亦「帰依」と名づく。亦「窟宅」と名づく。亦「解脱」と名づく。亦「光明」と名づく。亦「燈明」と名づく。亦「彼岸」と名づく。亦「無畏」と名づく。亦「無退」と名づく。亦「安処」と名づく。亦「寂静」と名づく。亦「無相」と名づく。亦「無二」と名づく。亦「一行」と名づく。亦「清涼」と名づく。亦「無闇」と名づく。亦「無碍」と名づく。亦「無静」と名づく。亦「無濁」と名づく。亦「広大」と名づく。亦「甘露」と名づく。亦「吉祥」と名づく。是れを「一名に無量名を作る」と名づく。
 云何が一義に無量の名を説くや。猶、帝釈の如し。乃至

 云何が無量の義に於いて無量の名を説くやと。仏如来の名の如し。如来の義異名異とす。亦「阿羅呵」と名づく。義異名異なり。亦「三藐三仏陀」と名づく。義異名異なり。亦「船師」と名づく。亦「導師」と名づく。亦「正覚」と名づく。亦「明行足」と名づく。亦「大師子王」と名づく。亦「沙門」と名づく。亦「婆羅門」と名づく。亦「寂静」と名づく。亦「施主」と名づく。亦「到彼岸」と名づく。亦「大医王」と名づく。亦「大象王」と名づく。亦「大龍王」と名づく。亦「施眼」と名づく。亦「大力士」と名づく。亦「大無畏」と名づく。亦「宝聚」と名づく。亦「商主」と名づく。亦「得解脱」と名づく。亦「大丈夫」と名づく。亦「天人師」と名づく。亦「大分陀利」と名づく。亦「独無等侶」と名づく。亦「大福田」と名づく。亦「大智海」と名づく。亦「無相」と名づく。亦「具足八智」と名づく。是くの如き一切、義異名異なりと。善男子。是れを「無量義の中に無量の名を説く」と名づく。

 復た一義に無量の名を説くこと有り。謂わゆる陰の如し。亦名づけて「陰」とす。亦「顚倒」と名づく。亦名づけて「諦」とす。亦名づけて「四念処」とす。亦「四食」と名づく。亦「四識住処」と名づく。亦名づけて「有」とす。亦名づけて「道」とす。亦名づけて「時」とす。亦名づけて「衆生」とす。亦名づけて「世」とす。亦「第一義」と名づく。亦「三修」と名づく。謂わく、身・戒・心なり。亦「因果」と名づく。亦「煩悩」と名づく。亦「解脱」と名づく。亦「十二因縁」と名づく。亦「声聞・辟支仏」と名づく。仏を亦「地獄・餓鬼・畜生・人・天」と名づく。亦「過去・現在・未来」と名づく。是れを「一義に無量の名を説く」と名づく。

 善男子。如来世尊、衆生の為の故に、広の中に略を説く、略の中に広を説く。第一義諦を説きて「世諦」とす。世諦の法を説きて「第一義諦」とす」と。」略出

 又言わく(梵行品)、「迦葉、復た言さく、「世尊。第一義諦を亦名づけて「道」とす。亦「菩提」と名づく。亦「涅槃」と名づく」と。乃至」

 又言わく(迦葉菩薩品)、「善男子。我、以て経の中に如来の身を説くに、凡そ二種有り。一には生身、二には法身なり。「生身」と言うは即ち是れ方便応化の身なり。是くの如きの身は、「是れ生老病死・長短黒白・是此是彼・是学無学」と言うことを得べし。我が諸の弟子、是の説を聞き已りて我が意を解らざれば唱えて言わく、「如来、定んで仏身は是れ有為の法なりと説かん」と。

 「法身」は即ち是れ常・楽・我・浄なり。永く一切生老病死・非白非黒・非長非短・非此非彼・非学非無学を離れたまえれば、若し仏の出世及び不出世に、常に動ぜずして変易有ること無けん。善男子。我が諸の弟子、是の説を聞き已りて我が意を解らざれば唱えて言わく、「如来、定んで仏身は是れ無為の法なりと説きたまえり」と。」

 又言わく(迦葉菩薩品)、「我が所説の十二部経の如し。或いは随自意説、或いは随他意説、或いは随自他意説なり。乃至 善男子。我が所説の如き、「十住の菩薩、少しき、仏性を見る」、是れを「随他意説」と名づく。何を以ての故に「少見」と名づくるやと。十住の菩薩は首楞厳等の三昧・三千の法門を得たり。是の故に、声聞、自ら知りて当に阿耨多羅三藐三菩提を得べくとも、一切衆生、定んで阿耨多羅三藐三菩提を得んことを見ず。是の故に我、「十住の菩薩、少分、仏性を見る」と説くなり。

(真仏土巻は続く)

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