【仏教用語/人物集 索引】

『法句経』ダンマパダ【 第8章 千という数にちなんで 】

投稿日:0202年5月30日 更新日:

100 無益な語句を千たび語るよりも、聞いて心の静まる有益な語句を一つ聞く方がすぐれている。

101 無益な語句よりなる詩が千あっても、聞いて心の静まる詩を一つ聞く方がすぐれている。

102 無益に語句よりなる詩を百となえるよりも、聞いて心の静まる詩を一つ聞く方がすぐれている。

103 戦場において百万人に勝つよりも、唯だ一つの自己に克つ者こそ、実に最上の勝利者である。

104、105 自己に打ち克つことは、他の人々に勝つことよりもすぐれている。常に行ないをつつしみ、自己を整えている人、このような人の克ち得た勝利を敗北に転ずることは、神も、ガンダルヴァ(天の伎楽神)も、悪魔も、梵天も為すことが出来ない。

106 百年の間、月々千回ずつ祭祀を営む人がいて、またその人が自己を修養した人を一瞬の間でも供養するならば、その供養することの方が、百年祭祀を営むよりもすぐれている。

107 百年の間、林の中で祭祀の火につかえる人がいて、またその人が自己を修養した人を一瞬の間でも供養するならば、その供養することの方が、百年祭祀を営むよりもすぐれている。

108 功徳を得ようとして、人がこの世で一年間神をまつり、犠牲をささげ、あるいは火にささげ物をしても、その全部を合わせても、真正なる祭りの功徳の四分の一にも及ばない。行ないの正しい人々を尊ぶことの方がすぐれている。

109 常に敬礼を守り、年長者を敬う人には、四種の事柄が増大する。すなわち、寿命と美しさと楽しみと力とである。

110 素行が悪く、心が乱れていて百年生きるよりは、徳行あり思い静かな人が一日生きる方がすぐれている。

111 愚かに迷い、心の乱れている人が百年生きるよりは、知慧あり思い静かな人が一日生きる方がすぐれている。

112 おこたりなまけて、気力もなく百年生きるよりは、堅固につとめ励んで一日生きる方がすぐれている。

113 物事が興りまた消え失せることわりを見ないで百年生きるよりも、事物が興りまた消え失せることわりを見て一日生きることの方がすぐれている。

114 不死の境地を見ないで百年生きるよりも、不死の境地を見て一日生きることの方がすぐれている。

115 最上の真理を見ないで百年生きるよりも、最上の真理を見て一日生きる方がすぐれている。

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※このページは学問的な正確性を追求するものではありません。前知識のない一般の方でも「読んでみよう!」と思ってもらえるよう、より分かりやすく読み進めるために編集しています。漢字をひらがなに、旧字体を新字体に、送り仮名を現代表記に、( )にふりがなをつけるなど、原文に忠実ではない場合があります。

なお、底本としてパーリ語経典の『ダンマパダ』を使用していますが、学問的な正確性を追求する場合、参考文献である『「ブッダの真理の言葉 感興の言葉」中村元訳 岩波文庫』を読むようおすすめします。なお、章題/節題は比較しやすいよう同じにしました。

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