【仏教用語/人物集 索引】

『法句経』ダンマパダ【 第7章 真人 】

投稿日:0202年5月30日 更新日:

90 すでに人生の旅路を終え、憂いを離れ、あらゆる事柄にくつろいで、あらゆる束縛の絆を逃れた人には、悩みは存在しない。

91 心をとどめている人々は努め励む。彼らは住居(執着)を楽しまない。白鳥が池を立ち去るように、彼はあの家、この家を捨てる。

92 財を蓄えることなく、食物についてその本性を知り、その人々の解脱の境地にして無相であるならば、彼らの行く路(足跡)は知り難い。空飛ぶ鳥の迹が知り難いように。

93 その人の汚れは消え失せ、食物をむさぼらず、その人の解脱の境地にして無相であるならば、彼の足跡は知り難い。空飛ぶ鳥の迹の知り難いように。

94 御者が馬をよく馴らしたように、自身の感官を静め、高ぶりをすて、汚れのなくなった人、このような境地にある人を神々でさえもうらやむ。

95 大地のように逆らうことなく、門のしまりのように慎しみ深く、深い湖は汚れた泥がないように、そのような境地にある人には、もはや生死の世は絶たれている。

96 正しい知慧によって解脱して、安らいに帰した人、そのような人の心は静かである。言葉も静かである。行いも静かである。

97 何ものかを信ずることなく、作られざるものニルヴァーナ)を知り、生死の絆を絶ち、善悪を為すによしなく、欲求を捨て去った人、彼こそ実に最上の人である。

98 村でも、林にせよ、低地にせよ、平地にせよ、聖者の住む土地は楽しい。

99 人のいない林は楽しい。世人の楽しまないところにおいて、愛著なき人々は楽しむであろう。彼は快楽を求めないからである。

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※このページは学問的な正確性を追求するものではありません。前知識のない一般の方でも「読んでみよう!」と思ってもらえるよう、より分かりやすく読み進めるために編集しています。漢字をひらがなに、旧字体を新字体に、送り仮名を現代表記に、( )にふりがなをつけるなど、原文に忠実ではない場合があります。

なお、底本としてパーリ語経典の『ダンマパダ』を使用していますが、学問的な正確性を追求する場合、参考文献である『「ブッダの真理の言葉 感興の言葉」中村元訳 岩波文庫』を読むようおすすめします。なお、章題/節題は比較しやすいよう同じにしました。

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