『典座教訓』9、食べることも仏法を行じていること

投稿日:2023年8月13日 更新日:

施主院に入って財を捨し斎を設けば、また当に諸の知事一等に商量すべし。是れ叢林の旧例なり。回物俵散は、同じく共に商量せよ。権を侵し職を乱す事を得ざれ。斎粥如法に弁じ了らば、案上に安置し、典座袈裟を搭け、坐具を展べ、先ず僧堂を望んで、焚香九拝し、拝し了って乃ち食を発すべし。一日夜を経て、斎粥を調弁し、虚しく光陰を度ること無れ。実の排備有らば、挙動施為、自ら聖胎長養の業と成り、退歩飜身せば、便ち是れ大衆安楽の道なり。而あるに今我が日本国、仏法の名字聞き来ること己に久し。然あれども僧食如法作の言、先人記せず、先徳教えず。況んや僧食九拝の礼、未だ夢にだも見ざること在り。国人謂えらく、「僧食の事、僧家作食法の事は、宛も禽獣のごとし」と。食法実に憐みを生ずべし、実に悲しみを生ずべし、如何んぞや。

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1、職を勤める姿が仏の姿
2、心が整えば味も整う
3、米を洗うことも修行のうち
4、心を他のことに移さない
5、菜っ葉も伽藍も上下なし

6、よし悪しの隔てなく授かる心
7、一茎菜を拈じて、丈六身と作し
8、ことに見合った細かい心配り
9、食べることも仏法を行じていること
10、他人のしたことは自分のしたことにならない

11、よく自分のことを勤める
12、学問も修行も天地のいのちに気づくこと
13、まず心をこめて行ずること
14、修行は日々の足下にある
15、すべて行ずることが仏事

16、自他の境をとりはずす
17、ただ自然に変わっていくだけ
18、自然のまま喜びの心で引き受ける
19、親心は無償の心
20、天地の寸法は隔たりがない

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