【仏教用語/人物集 索引】

『正法眼蔵随聞記』79、世間の人多分云く

投稿日:1235年6月11日 更新日:

また云く、世間の人多分云く、「学道の志あれども世のすえなり、人くだれり。我が根劣なり。如法の修行に堪うべからず。ただ随分にやすきにつきて結縁を思い、他生に開悟を期すべし。」と。

今は云く、この言う事は、全く非なり。仏法に正像末を立つ事、しばらく一途の方便なり。真実の教道はしかあらず。依行せん、皆うべきなり。在世の比丘必ずしも皆勝れるたるにあらず。不可思議に希有に浅増しき心根、下根なるもあり。仏、種々の戒法等をわけ給う事、皆わるき衆生、下根のためなり。人々皆仏法の機なり。非器なりと思う事なかれ。依行せば必ず得べきなり。

既に心あれば善悪を分別しつべし。手足あり、合掌行歩にかけたる事あるべからず。仏法を行ずるに品をえらぶべきにあらず。人界の生は皆是れ器量なり。余の畜生等の性にては叶うべからず。学道の人はただ明日を期する事なかれ。今日今時ばかり、仏に随って行じゆくべきなり。

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『正法眼蔵随聞記』

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