【仏教用語/人物集 索引】

『正法眼蔵随聞記』17、人その家に生まれ、その道に入らば

投稿日:1235年6月11日 更新日:

一日示して云く、人その家に生まれ、その道に入らば、先ずその家の業を修すべし、知るべきなり。我が道にあらず、自が分にあらざらん事を知り修するは即ち非なり。

今も出家人として、即ち仏家に入り、僧道に入らば、すべからくその業を習うべし。

その儀を守ると云うは、我執を捨て、知識の教に随うなり。その大意は、貪欲無きなり。貪欲なからんと思わば先ずすべからく吾我を離るべきなり。吾我を離るるには、観無常是れ第一の用心なり。

世人多く、我れは元来人によしと言われ思われんと思うなり。それが即ちよくも成り得ぬなり。ただ我執を次第に捨て、知識の言に随いゆけば昇進するなり。

「理を心得たるように云えども、しかありと云えども、我れはその事が捨て得ぬ。」と云って執し好み修するは、いよいよ沈淪するなり。

禅僧の能く成る第一の用心は、祇管打坐すべきなり。利鈍賢愚を論ぜず、坐禅すれば自然に好くなるなり。

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『正法眼蔵随聞記』

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