【仏教用語/人物集 索引】

『正法眼蔵随聞記』88、僧問うて云く、智者の無道心なると

投稿日:1235年6月11日 更新日:

一日僧問うて云く、「智者の無道心なると、無智の有道心なると、始終如何。」
示して云く、無智の道心、始終退する事多し。智慧ある人、無道心なれどもついに道心をおこすなり。当世現証是れ多し。しかあれば、先ず道心の有無をいわず、学道勤労すべきなり。

また云く、内外の書籍に、まずすして居所なく、あるいは滄浪の水にうかび、あるいは首陽の山にかくれ、あるいは樹下露地に端坐し、あるいは塚間深山に草庵する人もあり。また富貴にして財多く、朱漆をぬり、金玉をみがき、宮殿等をつくるもあり。倶に典籍にのせたりと云えども、褒めて後代をすすむるには皆貧にして無財なるを以て本とす。そしりて来業をいましむるには、財多きを驕奢のものと云ってそしるなり。

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『正法眼蔵随聞記』

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