【仏教用語/人物集 索引】

『正法眼蔵随聞記』81、楊岐山の会禅師

投稿日:1235年6月11日 更新日:

示して云く、楊岐山の会禅師、住持の時、寺院旧損してわづらい有りし時に、知事申して云く、「修理有るべし。」
会云く、「堂閣破れたりとも露地樹下には勝れたるべし。一方破れてもらば一方のもらぬ所に居して坐禅すべし。堂宇造作によりて僧衆得悟すべくは、金玉をもてもつくるべし。悟りは居所の善悪によらず、ただ坐禅の功の多少に有るべし。」と。

翌日の上堂に云く、「楊岐はじめて住するに屋壁疎なり。満床にことごとくちらす雪の珍珠。くびを縮却してそらに嗟嘘す。かえって思う古人の樹下に居せし事を。」と。

ただ仏道のみにあらず。政道も是の如し。唐の太宗は居家をつくらず。
龍牙云く、「学道は先ずすべからく貧を学すべし。貧を学して貧なる後に道まさにしたし。」と云えり。
釈尊より今に至るまで、真実学道の人、一人も宝に豊かなりとは、聞かず見ざる処なり。

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『正法眼蔵随聞記』

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