【仏教用語/人物集 索引】

『正法眼蔵随聞記』93、学道はすべからく吾我を離るべし

投稿日:1235年6月11日 更新日:

一日示して云く、学道はすべからく吾我を離るべし。たとひ千経万論を学し得たりとも、我執を離れずは終に魔坑に落つ。古人云く、「仏法の身心なくは、いづくんぞ仏となり祖とならん。」と。

我を離ると云うは、我が身心を捨てて、我がために仏法を学する事無きなり。ただ道のために学すべし。

身心を仏法に放下しつれば、くるしく愁うけども、仏法に従って行じゆくなり。乞食をせば人是れをわるしと思わんずるなんど、是のごとく思うほどに、何にも仏法に入り得ざるなり。世情の見を全て忘れて、ただ道理に任せて学道すべきなり。我が身の器量をかえりみ、仏法にもかなうまじきなんど思うも、我執を持てる故なり。人目をかえりみ、人情をはばかる、即ち我執の本なり。ただすべからく仏法を学すべし、世情に随う事なかれ。

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『正法眼蔵随聞記』

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