【仏教用語/人物集 索引】

『正法眼蔵随聞記』78、善悪と云う事定め難し

投稿日:1235年6月11日 更新日:

また云く、善悪と云う事定め難し。世間の綾羅錦繍をきたるをよしと云い、麁布糞掃をわるしと云う、仏法には是れをよしとし清しとす。金銀錦綾をわるしとし穢れたりとす。是のごとく一切の事に渡りて皆然り。

予が如きは聊か韵声を整え、文字をかきまぐるを、俗人等は尋常なる事に云うもあり。またある人は、出家学道の身として是の如き事知れると、そしる人もあり。何れをか定めて善ととり悪とすつべきぞ。

文に云く、「ほめて白品の中にあるを善と云う。そしりて黒品の中におくを悪と云う。」と。
また云く、「苦を受くべきを悪と云い、楽を招くべきを善と云う。」と。

是のごとく子細に分別して、真実の善をとって行じ、真実の悪を見てすつべきなり。僧は清浄の中より来れば、物も人の欲をうごかすまじき物をもってよしとし、きよしとするなり。

⇒ 続きを読む ⇒ 目次(はじめに戻る)

※このページは学問的な正確性を追求するものではありません。前知識のない一般の方でも「読んでみよう!」と思ってもらえるよう、より分かりやすく読み進めるために編集しています。漢字をひらがなに、旧字体を新字体に、送り仮名を現代表記に、( )にふりがなをつけるなど、原文に忠実ではない場合があります。

『正法眼蔵随聞記』

<< 戻る

-仏教を本気で学ぶ
-, , , ,



Copyright © 1993 - 2024 寺院センター All Rights Reserved.