四天王(してんのう)

投稿日:2021年3月24日 更新日:

 
四天王とは、須弥山頂上の忉利天(とうりてん)に住む帝釈天の配下で、八部鬼衆を所属支配し、その中腹で仏教世界を護る四神です。東方を護る持国天(じこくてん)、南方を護る増長天(ぞうちょうてん)、西方を護る広目天(こうもくてん)、北方を護る多聞天(たもんてん)からなります。また、四大王(しだいおう)ともいいます。

甲冑(かっちゅう)を着た武将姿で、岩や邪鬼の上に立っている像が多いようです。それぞれ武器を持っていますが、広目天は筆と巻物を持っている作例もあります。像は須弥壇の四隅にそれぞれ配置されるか、向かって左から広目天、増長天、持国天、多聞天の順に置かれるのが通例です。

『日本書紀』によれば、仏教をめぐっておこされた蘇我馬子と物部守屋との戦いに参戦した聖徳太子は、四天王に祈願して勝利を得たことに感謝して大阪に四天王寺を建立したとされます。

ちなみに、武勇や技芸に優れた4人が「○○四天王」と呼ばれるのは仏教の四天王から来ています。「頼光四天王」「徳川四天王」「ものまね四天王」「平成四天王」


(四天王立像・勝覚寺)

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