金剛杵とは、煩悩をも破砕すると言われる金属製の法具です。基本的には細長く、両端が広がっていて、真ん中がくびれ、手で握って使います。両端が尖っているものを独鈷杵(とっこしょ・どっこしょ)、両端が三又に分かれているものを三鈷杵(さんこしょ)、五つに分かれているものを五鈷杵(ごこしょ)といいます。
梵語でヴァジュラといい、インド神話でインドラ神(帝釈天)の持つ雷の武器をさしていたことから、堅固なもの、力強いものを表すようになりました。寺院の山門内に安置される金剛力士像(仁王像)は梵語でヴァジュラパーニといい、「金剛杵を持っているもの」という意味です。
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