12月8日は仏教の開祖お釈迦様が悟りを開かれた日、つまり成道(じょうどう)の日です。釈迦族の王子であったお釈迦様の名はゴータマ・シッダッタといいました。何の不自由もない生活をしていましたが、人生の生老病死の苦しみに疑問を抱き妻子を残し出家をします。
最初は真理を求めて有名な聖者について学びますが、納得がいく答えを得られませんでした。その後、ウルヴェーラの苦行林で6年間の苦行を続け、それでも真理を見いだせないので、極端な苦行では真理どころか、無駄に心や身体を傷つけるだけであると気づきました。そして、苦行を放棄し、さらなる真理へ到る方法を探すのでした。
苦行していた場所から程近いネーランジャラー河で沐浴し、ウルヴェーラ村の村長さんの娘であるスジャータの作った牛乳のお粥、「乳粥」の供養によって体力を取り戻し、納得できる真理を見いだすまでその場を立たないと決心し、菩提樹の下に坐したのでした。そして、ついに悟りに気付くことができたのです。それが12月8日でした。
ちなみに、アジア南方を中心とする上座部仏教では5月頃のウェーサーカ月(インドの太陰暦では第2番目の月)の満月に起きたと伝えられています。生誕・成道・涅槃は同じウェーサーカ月にあったと伝えられているようです。日本に伝わった仏教では4月8日が生誕、12月8日が成道、2月15日が涅槃の日であると伝えられています。
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