解脱とは、煩悩や束縛を離れて精神が自由となることです。苦しみ悩む世界から解放された安らぎの状態であることから、悟り、涅槃と同じ境地を表します。また、三解脱門という三種の禅定があります。仏教だけで使われる言葉ではなく、ヒンドゥー、ジャイナ教、シーク教において様々な意味で語られています。
梵語(サンスクリット語) vimokṣa、vimukti、mukti
巴語(パーリ語) vimokkha、vimutti、mokkha、vimokha
・「財を蓄えることなく、食物についてその本性を知り、その人々の解脱の境地は空にして無相であるならば、彼らの行く路(足跡)は知り難い。空飛ぶ鳥の迹が知り難いように。」(ダンマパダ 92偈)
・「欲求にもとづいて生存の快楽に捕らわれている人々は、解脱し難い。他人が解脱させてくれるのではないからである。彼らは未来をも過去をも顧慮しながら、これら目の前の欲望または過去の欲望を貪る。」(スッタニパータ 773偈)
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