この理必然なるすら、なお未だ明了ならざるは、卒に思議紛飛して其の野馬の如く、情念奔馳して林猿に同じき由ってなり。若し彼の猿馬をして一旦退歩返照せしめば、自然に打成一片ならん。是れ乃ち物の所転を被るとも、能く其の物を転ずるの手段なり。此の如く調和淨潔して、一眼両眼を失すること勿れ。一茎菜を拈じて、丈六身と作し、丈六身を請して一茎菜と作す。神通及び変化仏事及び利生する者なり。已に調え、調え了って已に弁じ、弁じ得て那辺を看し這辺に安き、鼓を鳴し鐘を鳴し、衆に隨い参に隨って、朝暮請参、一も虧闕すること無れ。這裏に却来して、直にすべからく目を閉じて堂裏に幾く員の単位、前資勤旧独寮等幾く僧、延寿、安老、寮暇等の僧、幾箇の人か有る、旦過に幾板の雲水、菴裏に多少の皮袋ぞと諦観すべし。
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1、職を勤める姿が仏の姿
2、心が整えば味も整う
3、米を洗うことも修行のうち
4、心を他のことに移さない
5、菜っ葉も伽藍も上下なし
6、よし悪しの隔てなく授かる心
7、一茎菜を拈じて、丈六身と作し
8、ことに見合った細かい心配り
9、食べることも仏法を行じていること
10、他人のしたことは自分のしたことにならない
11、よく自分のことを勤める
12、学問も修行も天地のいのちに気づくこと
13、まず心をこめて行ずること
14、修行は日々の足下にある
15、すべて行ずることが仏事
16、自他の境をとりはずす
17、ただ自然に変わっていくだけ
18、自然のまま喜びの心で引き受ける
19、親心は無償の心
20、天地の寸法は隔たりがない
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