【仏教用語/人物集 索引】

『正法眼蔵随聞記』73、俗人の云く何人か厚衣を欲せざらん

投稿日:1235年6月11日 更新日:

一日示して云く、俗人の云く、「何人か厚衣を欲せざらん、誰人か重味を貪らざらん。然れども、道を存ぜんと思う人は、山に入り水にあき、寒きを忍び餓えをも忍ぶ。先人くるしみ無きにあらず、是れを忍びて道を守れば、後人是れを聞いて道を慕い、徳をこふるなり。」と。

俗の賢なる、なお是の如し。仏道豈然らざらんや。古人も皆金骨にあらず、在世もことごとく上器にあらず。大小の律蔵によりて諸比丘をかんがうるに、不可思議の不当の心を起こすもありき。然れども、後には皆得道し羅漢となれり。しかあれば、我らも悪くつたなしと云えども、発心修行せば得道すべしと知って、即ち発心するなり。

古えも皆苦をしのび寒をたえて、愁ながら修道せしなり。今の学者、くるしく愁うるとも、ただ強て学道すべきなり。

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『正法眼蔵随聞記』

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