【仏教用語/人物集 索引】

『般若心経』(はんにゃしんぎょう)

投稿日:0300年1月1日 更新日:

『般若心経』は、正式には『般若波羅蜜多心経(はんにゃはらみったしんぎょう)』といい、さらに略して『心経(しんぎょう)』と呼ばれることもあります。サンスクリット語では、प्रज्ञापारमिताहृदय(Prajna-paramita-hṛdaya、プラジュニャーパーラミター・フリダヤ)で、現在一般的に広まっているのは玄奘三蔵が漢訳した『般若心経』(掲載のもの)です。

成立年代や成立場所がはっきりしていないものの300年から400年の間にインド文化圏で成立したと考えられています。なお、現存するテキストで最古のものは、鳩摩羅什(くまらじゅう)が漢訳した『摩訶般若波羅蜜大明呪経』一巻で、402年から413年の間に翻訳されたものなので、遅くとも400年代の初めには成立していたということになります。

「般若」は仏の智恵、「波羅蜜多」は完成、「心」は物事の一番すぐれた大切なところの真言を意味しています。すなわち「仏の智恵が完成するための真言」が説かれています。真言は「マントラ」とも呼ばれます。仏の智恵の完成とは、「」の思想を体得することです。

『般若心経』には二種類あり、大本(広本)と小本(略本)が存在し、一般に広まっているのは玄奘三蔵が漢訳した小本にあたります。なお、大本には「如是我聞~」ではじまる序と「~信受奉行」で終わる結語がついています。宗派によってお経の読み方・読み癖が異なる場合があります。

①ルビ(読経の発音による かな読み)
②漢訳本文(大太字)
梵語による原典を参照し訳された現代語

また、人物や単語の解説が必要な場合はその言葉のリンク先を参照下さい。各宗派や時代によりお経の解釈は違うものです、当ウェブサイトの一解釈としてご覧ください。なお、『般若心経』の全文にはない部分も原典より補完して現代語に加えています。
なお、短く区切っているのはスマホ対応の為です。
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まかはんにゃはらみったしんぎょう
摩訶般若波蜜多心経

かんじーざいぼーさつ。ぎょうじん
観自在菩薩。行深

はんにゃーはーらーみーたーじー。
般若波羅蜜多時。

しょうけんごーおんかいくう。
照見五蘊皆空。

どーいっさいくーやく。
度一切苦厄。

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▼ 現代語訳

智慧の完成の心

求道者にして聖なる観音は、深遠な智慧の完成を実践していた時に、存在するものには五つの構成要素があると見極めた。しかも、彼はこれらの構成要素が、その本性からいうと、実体のないものであると見抜いたのであった。

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※このページは学問的な正確性を追求するものではありません。前知識のない一般の方でも「読んでみよう!」と思ってもらえるよう、より分かりやすく読み進めるために編集しています。漢字をひらがなに、旧字体を新字体に、送り仮名を現代表記に、( )にふりがなをつけるなど、原文に忠実ではない場合があります。

▼ ふりがな なし

摩訶般若波羅蜜多心経

観自在菩薩。行深般若波羅蜜多時。照見五蘊皆空。度一切苦厄。舎利子。色不異空。空不異色。色即是空。空即是色。受想行識。亦復如是。舎利子。是諸法空相。不生不滅。不垢不浄。不増不減。是故空中。無色無受想行識。無眼耳鼻舌身意。無色声香味触法。無眼界乃至無意識界。無無明亦無無明尽。乃至無老死。亦無老死尽。無苦集滅道。無智亦無得。以無所得故。菩提薩埵。依般若波羅蜜多故。心無罣礙。無罣礙故。無有恐怖。遠離一切顛倒夢想。究竟涅槃。三世諸仏。依般若波羅蜜多故。得阿耨多羅三藐三菩提。故知般若波羅蜜多。是大神呪。是大明呪。是無上呪。是無等等呪。能除一切苦。真実不虚。故説般若波羅蜜多呪。即説呪曰。羯諦。羯諦。波羅羯諦。波羅僧羯諦。菩提薩婆訶。般若心経。

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