ビンビサーラ王の牢獄跡

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インド・ビハール州のラージギルで仏教遺跡を巡っていた時のことです。はじめて来た土地勘のない場所で右へ左へと1人で探すのは大変でした。簡単な地図を片手に先日書いた竹林精舎に行こうとしていたところ、現地の人に「ここも仏教遺跡だ」と言われた場所の看板には「BIMBISAR JAIL」と書かれていました。「何のこっちゃ?」と思いながらも入っていくとガイドと名乗る男性(写真に写ってます)がいましたので、少し話を聞くと、はじめ聞き取りにくい英語を話していたのですが、結局、ヒンディ語で話してもらった方が理解できました。

この場所はマガダ国王ビンビサーラが実子である阿闍世(アジャセ)によって閉じこめられた牢獄の跡でした。経典や手塚治虫の『ブッダ』に描かれているのは知っていましたが、牢獄が実在したとは驚きました。思わぬところに来れて多くの感じるところがありました。持っていた簡単な地図を確認すると「刑務所跡」と書いていましたが、刑務所とは少し違うような気がします。

現地の何人かに聞いた話では、ビンビサーラ王は妻との間に子どもが出来なかったのだけれども、ようやく子ども(アジャセ王子)が授かったのでした。そこで仙人に占ってもらったところ「この子は大きくなると父親を殺す」と予言されます。王と王妃は、その子を殺してしまおうとしますが出来ませんでした。大きくなったアジャセはジャイナ教を信じ、仏教を信じるビンビサーラ王を軽蔑して仲が悪くなっていき、王位を奪ってしまいます。王位を奪われたビンビサーラ王は宮殿内の牢獄よりも、ブッダの説法が行われる霊鷲山が見える牢獄を希望したということです。

以上、概略だけですが今後詳しく書いてみるのもおもしろいかもしれません。ひとつだけ注意が必要なのは現地の人の話と仏典の内容が若干違うということです。仏典ではアジャセ王子はブッダに取って代わろうとしたと伝えられるデーヴァダッタ(提婆達多)にそそのかされて王位を奪ったということになっています。

この話の結末はというと、父を殺し苦しむアジャセ王子はブッダによって諭され、反省して仏教に帰依したということです。


(ビンビサーラ王の牢獄跡・2005年9月撮影)

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