甘茶(あまちゃ)
花祭りなどで飲まれる甘茶はヤマアジサイの一種から作られます。8月の中旬にその葉を摘んで発酵させ、手でもんで、天日で乾燥させて甘茶の茶葉が出来上がります。生の甘茶の葉は噛むと苦いですが、発酵させて初めて甘みが出ます。(ヤマアジサイ:ユキノシタ科アジサイ属もしくはアジサイ科の植物)花祭りではお釈迦様の誕生仏にひしゃくを使って甘茶をそそぐのですが、それは、お釈迦様の誕生時に天から九頭の龍が甘露をそそいで産湯を満たしたという伝承があるためです。江戸時代までは、甘茶ではなく五色の水と呼ばれる香水が使われていた寺院もあるようですが、次第に甘茶を甘露に見立てて全国的に用いるようになりました。なお、この甘茶は...