蓮華とは、水生植物である蓮(はす)の花のことで、日本にも自生していました。沼地にしっかり根を張り、泥中でも養分を得て成長し開花することから、インドでは古くから神々の象徴として大切にされました。それが仏教にも取り入れられ、『阿弥陀経』や『法華経』など、日本でなじみのあるお経にも蓮の花がよく出てきます。
また、仏像の下の台座が蓮の花(蓮華座・れんげざ)であったり、仏様が蓮の花の上に座っている様子が絵に描かれていたりします。極楽の池にもあるといい、極楽往生した人もまた、蓮華の上に生まれるとして、これを蓮の台(うてな)といいます。
白蓮華(びょくれんげ・プンダリ-カ)煩悩にけがされることのない清浄な仏の心をあらわします。
紅蓮華(ぐれんげ・パドマ)仏の大悲(だいひ)から生じる救済の働きをあらわします。
青蓮華(しょうれんげ・ウトパラ)仏の眼に形容され、黙ってじっくりと深く物事を考えることをあらわします。
黄蓮華(おうれんげ・クムダ)月の出と共に開き、穏やかさをあらわします。
開敷蓮華(かいふれんげ)修業を経て悟りを得た状態を表現し、開花した蓮華をあらわします。
未開敷蓮華(みかいふれんげ)今にも咲きそうな蓮華の蕾(つぼみ)をあらわします。観音菩薩が手に持っている一輪の花がこれにあたります。
・花蓮の歴史ごよみ(京都 花蓮研究会)・・・日本の蓮について詳しくまとめられています。
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