
最初の万燈万華会
天長9(832)年8月22日、高野山において最初の万燈万華会(まんどうまんげえ)を修しました。萬燈萬華会(略して萬燈会)は、多くの灯明と多くの華を仏さまに供養し、人々の望みが叶うよう祈る法要です。例えば、突然の停電で暗くなると不安に襲われますが、懐中電灯をつけるとか、ロウソクに火を灯せば、ホッと安心するはずです。光のもたらすこうした効能から、灯明を物事の真実を見極める仏さまの智恵のシンボルとし、また我がいのちを燃やして周囲に幸せを及ぼす、仏さまの働きの象徴としました。 一方、自然の中に育つ草木は、厳しい気候の変化に耐え抜いて、美しい花を咲かせます。そこで花は、苦難に負けずに耐え抜く力(忍辱=に...