
忉利天(とうりてん)- 三十三天
忉利天とは、仏教世界観における天の1つで、欲界の六欲天の内の第2天です。須弥山(しゅみせん)の頂上にあり、その東西南北にそれぞれ8つの城、中央に善見城(ぜんけんじょう)があり、合計33の城があります。善見城中の殊勝殿(しゅしょうでん)には帝釈天(たいしゃくてん)が住んでいます。梵語トラーヤストゥリンシャの音訳語の略称で、原語は「33」を意味し、ここでは「33種の天からなる世界」をさし、「三十三天」と意訳されます。数々の立派な建物、庭園、香樹などがあり、一種の楽園として描かれています。ブッダは生後7日目に死別した母マーヤー夫人に法を説くために祇園精舎から忉利天へ昇天し、ここで3ヶ月間、母マーヤー...