彼岸(ひがん)
彼岸とは、完全な理想の境地のことです。迷いの此岸に対して、悟りの世界をいいます。ニルヴァーナの境地。無為の岸。彼岸にいたること、完成することを「到彼岸」といいますが、梵語(サンスクリット語)では「pāramitā」となり、音訳して「波羅蜜多」と表示されます。これは「般若心経」の一節でもあるため聞き覚えのある方も多いかもしれません。日本で一般的に使われている「彼岸」という言葉は「到彼岸」を略したものだという説もあります。「彼岸会」もしくは春と秋の「お彼岸」のことを指して単に「彼岸」と呼ぶことも多いです。彼岸会とは、日常の苦しい生活を脱し、楽しい精神生活を送るために、仏法を聞き、行いを正しくする日...