輪廻とは、インド古来の考え方では生ある者が生死を繰り返すことをいいます。衆生が迷いの世界に生まれかわり死にかわりして、車輪の巡るようにとどまることがないことです。果てしなく巡りさまようことを意味します。業による輪廻思想は古来からインド諸思想に影響を与えています。
一方、梵語(サンスクリット語)やヒンディー語ではやや古い時代から現代まで、先の意味から派生的に「世の中」「世界」と用いられているため、漢訳仏典に「輪廻」とあるからと言って、全て「生まれ変わる」と置き換えていては意味がとれない場合があります。
仏教で言われるところの輪廻は、迷いの世界のことで、三界(欲界・色界・無色界)・六道(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上)に生死を繰り返すことです。
流転(るてん)、輪転(りんてん)、輪転生死(りんてんしょうじ)、輪回(りんね)、輪廻転生(りんねてんしょう)ともいいます。
梵語(サンスクリット語) saṃsāra、sangsara サンサーラ
巴語(パーリ語) saṃsāra サンサーラ
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