巴語(パーリ語)
巴語(パーリ語)とは、南伝上座部仏教(Theravada Buddhism)の経典(『パーリ語経典』)で主に使用される言語です(⇔北伝・梵語)。「パーリ」とはもともと「外耳」「線」「列」などの意味でしたが、後に「三蔵経(経蔵・律蔵・論蔵)」を意味する言葉となりました。音写されて「巴利語」となり、さらに省略して「巴語」となりました。巴語の経典やその註釈は、上座部仏教が伝わった地域において、すでに普及していたシンハラ文字、モン文字、ビルマ文字、シャム(タイ)文字、クメール文字、ラオス文字などを使用して書かれました。つまり、巴語という1つの言語に地域により異なる文字があります。なお、大乗仏典にもいえ...