【仏教用語/人物集 索引】

「供養」も「祈祷」も

投稿日:2005年6月18日 更新日:

私が1年間修行した曹洞宗大本山である神奈川県の總持寺では、毎朝『大般若経』の展読祈祷をしていました。展読は経本を扇形に広げて右から左、左から右にパラパラとめくっていきます。簡単に言えば、願いごとをする時に『祈祷(きとう)』を供養する時に通常の『読経』をします。

一般の方々には分からないかもしれませんが、「祈祷は本来の仏教じゃないから、止めた方がいい」「祈祷するのは仏教じゃない」と主張する寺院も多くあります。漠然とそんな考え方もできるかもなぁと思っていたのですが、本当にそうでしょうか??

ブッダの教えは対機説法で、その人の状況によってその内容が変わったといわれています。人の悩みや求めに応じて、その解決をしようとするのには「供養」も「祈祷」も含まれていることです。どちらかといえば願いごとの方が多いかもしれません。また、僧侶には修行に集中し、「供養」は在家信者に任せるようにというのが本来の仏教の立場です。

呪文のような言葉を読むことだけで解決すると考えているのなら、それは仏教ではないでしょう。また、漢字を並べたお経を意味も分からないまま読んでいるだけでは仏教ではないでしょう。一般の人が分からないとしても、僧侶が理解して法要していなければ意味がありません。その内容を「説明する時間がない」としても、教えてくださいと言われれば答える必要があります。

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