一枚起請文
『一枚起請文』は、建暦二年(1212)法然上人が、お亡くなりになる直前に、その弟子の一人である常随給仕首尾18年の門弟源智上人の念仏の肝要について「一筆書きとどめて頂きたい」という要請により書かれたものです。浄土宗の教えの要であるお念仏(称名念仏)の意味、心構え、態度について、とても簡潔に説明されています。本文中に「両手印をもってす」と書かれていることから、両手の判を押し、上人自身が証明していらっしゃいます。 法然上人のお誓いの文章であることから「御誓言の書」とも呼ばれ、大本山金戒光明寺に大切に保存されています。もろこし我が朝に、諸々の智者達のさたし申さるる観念の念にも非ず、また学文をして念の...