1116 モーガラージャさんがたずねた、
「わたくしはかつて釈迦族の方に二度おたずねしましたが、眼ある方(釈尊)はわたくしに説明して下さいませんでした。しかし『神仙(釈尊)は第三回目には説明してくださる』と、わたくしは聞いております。
1117 この世の人々も、かの世の人々も、神々と、梵天の世界の者どもも、誉れあるあなたゴータマ(ブッダ)の見解を知ってはいません。
1118 このように絶妙に見る者におたずねしょうとしてここに来ました。どのように世間を観察する人を、死王は見ることがないのですか?」
1119 (ブッダが答えた)、
「常によく気を付け、自我に固執する見解を打ち破って、世界を空なりと観ぜよ。そうすれば死を乗り越えることが出来るであろう。このように世界を観ずる人を、死の王は、見ることがない。」
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※このページは学問的な正確性を追求するものではありません。前知識のない一般の方でも「読んでみよう!」と思ってもらえるよう、より分かりやすく読み進めるために編集しています。漢字をひらがなに、旧字体を新字体に、送り仮名を現代表記に、( )にふりがなをつけるなど、原文に忠実ではない場合があります。
なお、底本としてパーリ語経典の『スッタニパータ』を使用していますが、学問的な正確性を追求する場合、参考文献である『「ブッダの言葉」中村元訳 岩波文庫』を読むようおすすめします。なお、章題/節題は比較しやすいよう同じにしました。
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