袈裟(けさ)
袈裟とは、出家修行者や僧侶が身につける布でできた衣装で、略式の袈裟は信者も着用します。梵語で壊色・混濁色を意味する「カーシャーヤ」を音訳したものです。糞掃衣(ふんぞうえ)、福田衣(ふくでんえ)、法衣(ほうえ)ともいいます。インドの仏教僧侶が身にまとっていた布が袈裟で、初期の仏教の出家僧侶は、下着にあたる安陀会(あんだえ、五条)、普段着にあたる鬱多羅僧(うったらそう、七条)、儀式・訪問着にあたる僧伽梨(そうぎゃり、九条から二十五条)の3枚を持つことが許され、「条」というのはその袈裟に必要とされる布片の幅や枚数を表わします。それらの袈裟と食事や托鉢に使う持鉢(じはつ)をあわせて三衣一鉢(さんえいっ...