(1)最初期の仏教の頃より、地獄とはこの世に見られるものだということが示されています。
・「凡夫は欲望と貪りとに執著しているが、眼ある人はそれを捨てて道を歩め。この世の地獄を超えよ。」(スッタニパータ 706偈)
次の(2)(3)のようにこの世とは切り離された別の世界のこととして示されるのは学問的解釈、文学的解釈の広がりによると思われます。
(2)地獄とは、仏教で説く六道世界の1つです。地下の牢獄を意味し、罪をおかした人間が苦しみ、なやむおそろしい世界が表現されています。紅蓮地獄。
反対語としてよく使われるのは極楽(ごくらく)です。
(3)キリスト教では、天国に対して地獄を亡失の国として、大罪をおかした悪人は神から離れて、悪魔と共に焦熱の苦しみや永遠の刑罰を受けるところをいいます。
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