一般のインド人向けに仏教講座や日本文化紹介講座をやりましたが、講座で話す側、伝える側としては、インド人は「こういう考え方じゃないかな」と予測して講座を構成するのですが、意外とインド人の特に若者は「宗教を信じません」とはっきり言います。３０代、４０代くらいの方も私が出会った人は大半はそうです。
ある話題から「占いを信じますか？」という話になり、多くのインド人に話を聞く機会がありました。インドではインド占星術があり、日本でも紹介されることがあったり、日本の占いもこのインド占星術を利用したものもあるようです。インド好きの日本人ならば一度は何らかの形でインド占星術の占いを体験したことがある人も多い印象です。
インド人は結婚式や大きな行事でもこの占いを使うというくらいですから、信じている人が多いと思いきや、直接私が話を聞けた人の１００％が占いを信じないという回答でした。こういう点では、インド人は事実を見て生きています。仏教のものの見方も事実を見ることが基本ですから、個人的にはこの結果に納得しました。
日本人が思う「インドは日本より宗教が信仰されている」「インド人は誰もがインド占星術を利用している」というイメージは、インドを紹介する人の「面白くしよう！」「興味を持ってもらおう！」「宣伝しよう！」という思惑によりついたものかもしれないと考えるようになりました。