バラモン(婆羅門)とは、通常バラモン教やヒンドゥー教の司祭階級の総称ですが、「スッタニパータ」など原始仏教の最古層のテキストでは、修行を完成した人、理想的な修行者のことを仏教においてもバラモンと呼んでいます。
「スッタニパータ【第3 大いなる章】9、ヴァーセッタ」では、生まれによってバラモンと呼ばれるのではなく、行為によってバラモンと呼ばれると、仏教への所属の有無に関係なく、そのようにバラモンを再定義しています。
・「真のバラモンは、正しい道のほかには、見解・伝承の学問・戒律・道徳・思想の内のどれによっても清らかになるとは説かない。彼は禍福に汚されることなく、自我を捨て、この世において禍福の因をつくることがない。」(スッタニパータ 790偈)
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