中学三年の夏、お盆のお経で住職について100軒の家々を回りました。別の日には寺での法要にも僧侶として参加しました。寺の法要の後、お坊さん10名の御膳の席にも参列し、大半のお坊さんがビールを飲む姿に若気ながら「何か嫌だな」と思ったものです。ちなみに私は寺の生まれではないので、こういう光景は初見でした。
成人後、師匠について修行していた時や寺で住職業をしている時は、お酒の付き合いが良くありました。檀家さん・門徒さんの法事でお酒に付きあうことも当然のこととされていました。冗談だと思いますが「檀家の酒が飲めないのか!」と言われることも。もともと、お酒を美味しいと思っていなかったので乗り気ではなかったのです。
このようにお酒を飲む機会はあったのですが、寺で大勢の人がお酒を飲んで帰った日はトイレ掃除が大変だし、飲んだ日は眠りが浅い気がするし、二日酔いとまではいかないまでも次の日は暗い気持ちになったり、環境も、心も、身体も良いことはないと、ある時、しっかりと自覚しました。
もともと、自分からお酒が欲しいという思いは少なかったので、禁酒ではないです。アルコールレス生活は15年は続けています。とにかく飲酒はしない。料理に入っているかどうかぐらいは考えないという程度です。食事会の時には、「どうしてお酒を飲まないのか?」とよく聞かれます。これからはこのページのリンクを紹介しましょうかね。
「お坊さんだからお酒が飲めないんですね?」と同情してくれる方もいますが、自分にアルコールが合わないだけです。しかし、そのおかげで健康であり、飲み会などの環境に入ることもなく、心も身体も順調です。仏教でお酒を禁じているから飲まないという考えでは、逆に不健康ではないでしょうか?自分に適しているかどうかを自覚するだけです。
ちなみに『三業(さんごう)』の実践でアルコールを欲しがらなくなりました。興味があれば、こちらも参考にして下さい。