2007年3月25日に発生した能登半島地震。震度6強の揺れは想像以上のものであったと思います。思いがけない地震の後、日が経つにつれて被害の大きさが露わになっています。地震の活発期に入ったと言われて久しい日本列島。北陸地方の地震としては2004年の新潟中越地震が記憶に新しいところです。自然災害の脅威がメディアなどがとりあげると共に、助け合わなければ復興が出来ないのは周知の通りです。
私も体験した阪神淡路大震災は近年大都市で起きた地震として、助け合い、ボランティアが再注目された出来事でもありました。地震などの自然災害では、家屋倒壊などの被害に対する建て直しなどの問題が多いようでした。地震直後は水道、電気、ガスなどのライフラインが停止する場合が多く、生活をするのに困ることがあります。
緊急援助として物資が被災地に届けられることが多くあります。今回の能登半島地震でも救援物資が続々と届けられているようですが、個人および団体からの救援物資は、まず被災地に何が必要かを考えて、被災地の要請を受けるか、確認をして必要であるものを送ることでなければ助けていると思っても、余計な仕分け作業をしてもらったり、結局使わなくて処分されるといったこともこれまでにありました。古着を送る方が多いようですが、緊急援助に配られるのは新品からです。例えば、公共の施設・機関に送る場合、いろんなものをまとめて送るのではなく、一つの箱に一種類を詰め、大きく『ズボン』や『Tシャツ』といった風に書いて仕分けしやすいようにしなければ、せっかくの善意が負担になるだけです。これは緊急支援だけの話ではないですし、海外に支援する場合も同じことが言えます。
メディアに乗る情報は緊急を要するものがほとんどです。ニュースは最新の情報を届けるものですから。国内外の支援には大きく分けて2種類あります。継続支援と緊急支援です。継続支援は自分の子どもを育てるように、また、自分の親を助けるように、身内同然として共に生きる支援のことです。緊急支援もその場限りの支援でないならば継続支援につながります。ほんの少しの援助でも大勢の人が協力すれば大きな力になります。しかし、自分の身内を助ける気持ちになれば、古着や使いかけの鉛筆などを支援に回すようなことはしないでしょう。自分ではない誰かを助けようとする善意は、とてもデリケートなものです。支援を受けた人の喜ぶ顔を想像してみましょう。何をすべきかが見えてくるかもしれません。