【仏教用語/人物集 索引】

ガタロの妙薬 大和の妖怪談義

投稿日:2016年1月1日 更新日:

 
名前 ガタロ 【川太郎】 【河太郎】
出没地 熊野川(五條市大塔町辻堂・浄称寺)
伝説
昔、蒲生家第15代祐玄(すけくろ)が便所に入っていると、落ち穴の下からニュウっと氷のような冷たい手でお尻をなでるものがあった。祐玄はその手をつかんで、持っていた刀でその手を切り落とし、家に持って帰った。しばらくすると、17~18歳の美しい娘が片手を袖にかくしながら訪ねてきて、「私の手なので返して下さい」と謝った。祐玄は何も言わずに返してあげたが、その後娘がまたお礼にやってくると、手はもとのようにくっついていた。祐玄は、「どうしてそんなに見事に手をつなげたのか」と聞くと、「私は切り傷の特効薬を知っています。お礼にその妙薬の作り方を伝授しましょう」と、詳しく教えて立ち去った。娘と思っていたのは、川太郎(ガタロ)が化けていたのだった。秘薬は「蒲生錦草祐玄湯」という名で伝わり、今日に至っている。

談義
この話の主人公蒲生家第15代祐玄は、大塔町辻堂にある浄土真宗の寺院浄称寺の家のものと考えられ、現在(2015年)も、蒲生家がこの寺院を預かっている。そこの住職(60代・戦後生まれ)にお話を聞くと、「以前は、寺院内で蒲生錦草を作り、国道端に薬屋を開いて売っていた。薬草は大阪から仕入れていた。その後、販売は更谷商店に委託した。」と小さい頃のご自身の記憶が鮮明であった。
(リンク先より)

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