
不動明王(ふどうみょうおう)
不動明王とは、梵語ではアチャラ・ナータと呼ばれ、アチャラとは山のように動かないこと、ナータとは守護者・尊のことで、全体としては「揺るぎなき守護者」の意味を持ちます。五大明王・八大明王の一つに数えられ、大日大聖不動明王、無動明王、無動尊、不動尊ともいいます。また、ヒンドゥー教のシヴァ神の別名でもあり、大日如来の化身とされます。姿は肥満した童子形で憤怒相を示し、身色は赤・黄・青黒色のいずれかです(写真の不動明王は青不動)。右手に宝剣、利剣、三鈷剣などを持ち、左手に羅索(けんさく)を持つものが多いようです。頭頂を七莎髻(ななしゃけい)に結び、頂上に八葉の蓮花をのせ、左肩に一弁髪を下げ、牙を出していま...