
馬頭観音菩薩(ばとうかんのんぼさつ)
馬頭観音菩薩は、馬頭観音、馬頭観世音菩薩、馬頭明王などとも呼ばれます。サンスクリット(梵語)では、ハヤグリーヴァ・アヴァローキテーシュヴァラ・ボーディサットヴァといい、ハヤグリーヴァとは「馬の首」の意味で、ヴィシュヌ神の異名でもあり、インドでヒンドゥーの影響を受けて成立したと考えられています。人々の苦悩に応じて大慈悲を行ずるところから千変万化の相となる観世音菩薩の変化身(へんげしん)の1つであり、その他、姿の特徴としては、頭部正面・宝冠の前面に阿弥陀如来の化仏(けぶつ)を表します。坐像、立像ともにあり、体色は赤く、目尻を吊り上げ、怒髪天を衝き、牙を剥き出した忿怒相で、頭が馬のものと、馬の頭飾り...