・本覚院 高野山真言宗 富山県中新川郡上市町黒川583(旧所在地)
※火災のため移転(富山県小矢部市上野本水口谷31番地)
今を去ること千二十有余年の昔、花山天皇の御世。
寛和二年(九八六)真言宗東密子島流開祖真興上人止錫(しじゃ く)の砌(みぎり)、上市町護摩堂村(ごまんどう)花岡の山上に ありて、紫雲たなびき瑞気満つるを見て仏法擁護の絶好の地と感得 され、直ちに草庵を結び 花岡山 本覚院 と称えられたり。其の時、国家安穏、五穀成就、除災受楽、仏法興隆の本尊として千手観世音菩薩を安置し、供養し給う。
爾来、幾多の変遷、星霜をへ経る。
然れども当山の旧地は山の頂にして道険しければ、容易に参詣し能 はざるを、文政十三年(一八三〇)大岩山日石寺十一世 如龍阿闍梨、花岡山中腹黒川地内へ移築建立し血脈を伝え近年に至るも平成 六年九月全山を焼失せり。
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