青森県弘前市銅屋町の最勝院で参拝者を見守ってきた仁王像が県内最古の仁王像と判明したと10日、同院が発表した。修復の過程で、1653年(承応2年)に制作されたことを示す墨書きが見つかった。市は指定文化財にあたるかどうか専門家による審議を始める。
最勝院は1532年の開山と伝えられる。現在の弘前城が築城された慶長年間に城下に造営され、明治維新の廃仏毀釈(きしゃく)に伴って1871年、旧大円寺があった現在の場所に移転した。ただ、高さ270センチあまりの仁王像の制作年代や来歴は、わかっていなかった。
2017年秋に阿形(あぎょう)像の左目が老朽化で落ちてしまったことから調査したところ、対をなす吽形(うんぎょう)像も含め、ほかの目もいつ落下してもおかしくない状態と判明した。19年秋に仁王門から搬出して東京都の専門工房で修復を始めたところ、今年7月、解体した吽形像の顔の内側から制作年と制作者を示すとみられる墨書きが見つかった。(リンク先より)
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