【仏教用語/人物集 索引】

彼岸(ひがん)

投稿日:2000年3月23日 更新日:

彼岸とは、完全な理想の境地のことです。迷いの此岸に対して、悟りの世界をいいます。ニルヴァーナの境地。無為の岸。

彼岸にいたること、完成することを「到彼岸」といいますが、梵語(サンスクリット語)では「pāramitā」となり、音訳して「波羅蜜多」と表示されます。これは「般若心経」の一節でもあるため聞き覚えのある方も多いかもしれません。日本で一般的に使われている「彼岸」という言葉は「到彼岸」を略したものだという説もあります。

「彼岸会」もしくは春と秋の「お彼岸」のことを指して単に「彼岸」と呼ぶことも多いです。彼岸会とは、日常の苦しい生活を脱し、楽しい精神生活を送るために、仏法を聞き、行いを正しくする日とされています。春秋の二季、3月と9月に各7日間ずつ行われ、彼岸の中日は、3月は春分の日、9月は秋分の日です。

梵語(サンスクリット語) pāramitā(パーラミター)
巴語(パーリ語) pārimaṃ tīraṃ 、pāra(パーラ)

・「それ故に、人は常によく気を付けていて、諸々の欲望を回避せよ。船のたまり水を汲み出すように、それらの欲望を捨て去って、激しい流れを渡り、彼岸に到達せよ。」(スッタニパータ 771偈

・「彼岸もなく、此岸もなく、彼岸・此岸なるものもなく、恐れもなく、束縛もない人、彼を我はバラモンと呼ぶ。」(ダンマパダ 385偈

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