アンバパーリーは『ブッダ最後の旅【 第2章 】8、遊女アンバパーリー』内に登場し、ヴァイシャリに住むお釈迦様の女性の弟子(比丘尼)です。漢訳仏典には、菴摩羅、菴没羅などの音訳があり、㮈女、柰女、非浄護などの意訳も見られます。
マンゴー林に捨てられた子であり、その番人に育てられたことから、「アンバパーリー」すなわち「マンゴー林の番人の子」と言われるようになりました。アンバパーリーは、遠くの町にまで名声が伝わるような遊女で、美貌と容姿、魅力に恵まれ、他にも踊りや歌、音楽も巧み、当然言い寄る客が引けを取らずとなって舞台等で莫大な稼ぎを得ていたそうです。
お釈迦様に帰依し、みずからも出家し比丘尼となり、阿羅漢果を得たとされます。
なお、その「所有していた園林を僧団に献上した」旨が上記文献(パーリ文献が底本)に記されていますが、サンスクリット本、チベット本、有部本にはその旨がないため、後の世の付け加えだと考えられています(その段階での土地の献上はなかった)。
梵語(サンスクリット語) Āmrapālī アームラパーリー
巴語(パーリ語) Ambapālī アンバパーリー
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