ヴァイシャリはブッダの最後の旅の出発地として仏教の八大聖地の一つに数えられます。古代インドの十六大国の1つヴァッジ国内にあった商業都市です。仏教僧団を意味する「サンガ」(僧伽)という言葉は、元々はこの地域に発生した商工業者の同業組合や共和制を意味する言葉でした。ヴェーサーリ、ヴェーサーリーという表記もここを指します。
ブッダが最後の旅立ちが近づいたことを示唆する説法を始めて行われた場所には、ブッダのために猿が掘ったと言われる沐浴池ラーマ・クンドがあります。そのそばにはアショーカ王石柱があり、完全な姿のまま残っています。そこで第二結集も行われました。
ブッダが最後の旅立ちに出発するとき、ケサリヤという町までついてきた人々と別れる時にブッダが托鉢の鉢を与え、アーナンダ(阿難)と2人でクシナガラに向かったといわれています。その鉢をこの地に納めたところにストゥーパが建立されたといわれ、現在は高さ32mのインド最大のストゥーパが残っています。ただし、もともとは46mの世界最大のストゥーパだったと考えられています。
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