梵天とは、古代インド、バラモン教最高位の神ブラフマー/ブラフマン(宇宙万物の創造神)が仏教に取り入れられ、仏法の守護神とされました。宇宙を維持するヴィシュヌ神、宇宙を破壊するシヴァ神と共にヒンドゥ三大神の一神です。護法善神の代表格として帝釈天(たいしゃくてん)と二神一対の像として祀られる例が多く見られます。
ブッダが悟りを開いた後、その悟りを広めることをためらったとき、その悟りを広めるよう勧めたのが梵天と帝釈天とされ、この伝説を梵天勧請(ぼんてんかんじょう)といいます。
また、古代インドで文学、哲学、学術、宗教などの分野で広く用いられたサンスクリット語が「梵語」と言われるのは、この梵天がつくったものとされているためです。
頭上に宝髻(ほうけい)を結び、手には払子や鏡、柄香炉を持ち、大衣や天衣を着た一面二臂像・立像での造形が多いです。密教における梵天像はヒンドゥーのブラフマー像の姿が取り入れられている場合、四面四臂(4つの顔に4つの腕)の坐像で、4羽の白いガチョウ(ハンサ鳥)の上の蓮華座に乗っています。
(帝釈天(左)と梵天(右)wikipediaより)
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