衆寮とは、禅宗寺院の境内にある僧堂とは別にある学問所のことで、雲水はそこで経典や語録を読み心を磨きます。看読寮、看読所ともいいます。
(總持寺-神奈川県横浜市鶴見区の衆寮/扁額「古教照心」は、祖師方の教えの光によって心を照らせ、心をみがけ、という意味。現在は一般参禅者の坐禅堂として利用されている。)
・「爾時寛元二年甲辰二月十五日在越州吉田県吉峰精舎示衆 弘安二年六月廿三日在永平禅寺衆寮書写之」(「正法眼蔵」如来全身)
※正法眼蔵が永平寺の衆寮で書写されていたことが分かる記述で、学問所として機能していたことが分かります。
・「ある禅師の会に一僧あり。金像の仏と、また仏舎利とを崇め用いて、衆寮等にも有って、常に焼香礼拝し恭敬供養す。」(『正法眼蔵随聞記』15、続高僧伝の中に)
・「味数議定し了らば、方丈衆寮等の厳浄牌に書呈せよ。然して後に明朝の粥を設弁す。」(『典座教訓』2、心が整えば味も整う)
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