マハー・パジャーパティー

仏教を本気で学ぶ

比丘尼(びくに)

比丘尼とは、巴語で bhikkhunī といい、女性の「乞う者」を意味します。女性の出家者、女性の修行者のことですが、漢訳では「比丘尼」と音写されたものが一般的です。尼僧(にそう)、尼(あま)ともいいます。仏教教団における最初の比丘尼はマハー・パジャーパティー(摩訶波闍波提/お釈迦様の養母)です。お釈迦様の存命した当時、インドの諸宗教では家を出た全ての修行者は托鉢によって食べ物を得ていたので「乞う者」といいます。在家の人々は修行者に最上の敬意を示して食べ物を捧げますが、修行者は平然とこれを受け、挨拶やお礼を返さないのが作法です。出家者、修行僧ともいいます。男性の修行者のことは「比丘」といいます...
人物

マハー・パジャーパティー(摩訶波闍波提)- お釈迦様の養母

マハー・パジャーパティーとは、ブッダ(ゴータマ・シッダッタ)の養母であり叔母です。漢訳仏典では「摩訶波闍波提」(まかはじゃはだい)と訳されます。摩耶夫人(お釈迦様の実母)は姉だと伝えられ、共にスッドーダナ王(浄飯王/お釈迦様の父)の妃となったといわれます。巴語でマハー・パジャーパティーといい、梵語でマハー・プラジャーパティーという表記もあります。史料により名前が違っていたり、家族構成などが違っているようで、正否がはっきりしない事柄も多いです。お釈迦様の異母兄弟に当たるとされるスンダラ・ナンダ(孫陀羅難陀)の母であもあり、お釈迦様が悟りを得て仏となった後に、最初の比丘尼になりました。梵語(サンス...