仏教を学ぶ

六入(ろくにゅう)

六入とは、精神活動がそれを通じて起こる六つの領域で、対象をとらえる六つの場(眼、耳、鼻、舌、身、意)です。心と五官。内の六入とは六根、外の六入とは六境を意味し、合わせて十二入(または十二処)といいます。六つの感受機能。十二因縁の第五支。六入処(ろくにゅうしょ)、六処(ろくしょ)ともいいます。6入。・「雪山に住むものよ。六つのもの(眼、耳、鼻、舌、身、意)があるとき世界が生起し、六つのものに対して親しみ愛し、世界は六つのものに執著しており、世界は六つのものに悩まされている。」(スッタニパータ 169偈)<< 戻る
仏教を学ぶ

六識(ろくしき)

六識とは、眼・耳・鼻・舌・身・意の六種の認識の働きです。眼・耳・鼻・舌・身・意の六根を拠り所として、色(形あるもの)・声・香・味・触(ふれられるもの)・法(概念や直観の対象)の六境に対し、見・聞・嗅・味・触・知の了別作用をするところの眼識・耳識・鼻識・舌識・身識・意識をいいます。これら識と境と根との三つが同時に存在することが必要とされます。三科の一つ。十八界の一つ。6識。<< 戻る
仏教を学ぶ

六根(ろっこん)

六根とは、六つの機官、六つの感覚機官、六つの認識能力のことです。視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の五つの感覚機官と、認識し、思考する心との六つ、眼・耳・鼻・舌・身・意のことです。三科の一つ。十八界の一つ。6根。根は認識機官を意味します。眼・耳・鼻・舌・身・意が、その対象に対して感覚・認識作用をする場合、その拠り所となる作用を有するものです。それは、視覚機官(視神経)とそれによる資格能力(眼根)、以下、聴覚(耳根)・嗅覚(鼻根)・味覚(舌根)、それと触覚機官や触覚能力(身根)の五根と、また思惟機官とその能力(意根)とを合わせて六根となります。六根は主観に属するから六内処、六境は客観に属するため六外処...
仏教を学ぶ

六境(ろっきょう)

六境とは、六根の六種類の対象で、色(形と色)・声・香・味・触(身体で触れて知覚されるもの)・法(意識の思考対象)です。三科の一つ。十八界の一つ。6境。認識作用の対象を境といいますが、特に五官(眼・耳・鼻・舌・身)と意の対境としての、色境(眼による認識)・声境(耳による声の認識)・香境(鼻による香の認識)・味境(舌による味の認識)・触境(身体による触認識)と、法境(意識による思考対象)をいいます。肉体と思考との作用の対象を総括して六境とし、しかも前五識も意識によって認識されるとするのが仏教の特色です。六境は客観に属するため六外処、六根は主観に属するから六内処ともいわれます。①色境(しききょう)は...
仏教を学ぶ

六味(ろくみ)

六味とは、すっぱい・甘い・苦い・辛い・塩辛い・淡いの六つの味のことです。6味。・酸味/酢味・甘味・苦味・辛味・鹹味(かんみ)/塩味・淡味/薄味・「『禅苑清規』に云く、「六味精ならず、三徳給らざるは、典座の衆に奉する所以にあらず」と。先ず米を看んとして便ち砂を看、先ず砂を看んとして便ち米を看る。審細に看来り看去って、放心すべからずんば、自然に三徳円満し、六味倶に備らん。」(『典座教訓』3、米を洗うことも修行のうち)<< 戻る
仏教を学ぶ

六界(ろっかい)

①六界とは、地界・水界・火界・風界・空界・識界の六つ。万有の構成要素。界とは要素の意味です。六大ともいいます。②六界とは、眼識界・耳識界・鼻識界・舌識界・身識界・意識界の六つ。③六界とは、六根、または六入、または六識をいいます。6界。<< 戻る
仏教を学ぶ

六物(ろくもつ)

六物とは、大衣、上衣、中衣、鉢、臥具、水差しの袋の6つの日用品のことです。修行僧が常備することを許された生活用具で、その内の大衣、上衣、中衣、鉢の4種は三衣一鉢と呼ばれます。最古層の仏教テキストに「財を貯えることなく」等々の表現がよく出てきますが、この三衣一鉢や六物以外のものを貯えてはいけないということを示す言葉です。後代になって、時代背景や、環境の変化、また、世界各地に仏教が広がる過程でその内容は変化していきました。・「財を蓄えることなく、食物についてその本性を知り、その人々の解脱の境地は空にして無相であるならば、彼らの行く路(足跡)は知り難い。空飛ぶ鳥の迹が知り難いように。」(ダンマパダ ...
仏教を学ぶ

六道(ろくどう、りくどう)

六道とは、衆生が業(意志にもとづく生活行為)によって生死を繰り返す、地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上の六つの世界、あるいは境涯、生存状態のことです。迷いの世界、流転の場所、六趣、六界ともいいます。また、六道よりも古い時代、修羅を地獄におさめる五道(ごどう)の考え方もありました。①天道(てんどう、天上道、天界道とも)②人間道(にんげんどう)③修羅道(しゅらどう)④畜生道(ちくしょうどう)⑤餓鬼道(がきどう)⑥地獄道(じごくどう)梵語(サンスクリット語) ṣaḍgati巴語(パーリ語) chagati<< 戻る
人物

六角高頼(ろっかくたかより)

室町時代後期から戦国時代にかけての武将・守護大名。近江国守護、南近江の戦国大名。六角氏12代当主。生誕 命日 永正17年10月29日(1520年12月9日)竜光院殿嘉山宗椿<< 戻る