・増福寺 曹洞宗 東京都板橋区赤塚7-14-5
寛永8年(1631)に松月院住職により開かれた曹洞宗寺院です。境内に「南無阿弥陀仏」の名号を刻んだ、区内最大の板碑があります。この板碑は江戸時代から広く伝えられており、十方庵敬順(じっぽうあんけいじゅん)による紀行、『遊歴雑記』弐編(文化12年・1815序)にも、「下赤塚村一町面了弁の名号石」として挿絵入りで紹介されています。
それによると「・・・その石青く石面ざらざらとして至て堅く見ゆ、名号と蓮花座(れんげざ)と了弁の名のみ、文字大きく鮮かに、能く摺(すり)得かたし・・・」とあって、敬順自身がこの板碑を実見し、「南無阿弥陀佛」の名号の部分を中心に拓本を取ったことがわかります。また、約200年前の時点ですでに、年月日などが刻まれていた下部が磨耗し、読み取りにくくなっていたこともわかります。
地上高は区内最大の208cmを測り、区内唯一の完形の名号板碑です。
(リンク先より)
<< 戻る