浄土宗では、「南無阿弥陀仏」の念仏を邪魔しないために裏打ち(バックビート)、間打ち(まうち)で木魚を打つ慣わしがあります。その打ち方は発声と発声の間に叩きます。対する表打ち(頭打ち)の打ち方は発声と同時に叩きます。次の例を参考にして下さい。
(裏打ち例)如 是 我 聞 一 時 仏 在 舎 衛 国
(木魚) 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇
(表打ち例)如 是 我 聞 一 時 仏 在 舎 衛 国
(木魚) 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇
読経の時に打つ木魚は隠元隆琦(いんげんりゅうき)禅師が江戸時代の1654年に来日してから日本の各宗派に広まったものです。宗派によっては、当初、木魚を読経に使うことを邪道視しました。浄土宗において、裏打ち(バックビート・間打ち)が採用されるようになったのは、お経の言葉を切ること無く唱えられるようにとの配慮からのようです。
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